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「天ー。そろそろ行くぞ。」
「うん!もう準備できたから行けるよー。」
無事澄桜学園に合格した天はいつものように迎えにきた旭と共に学園までの道のりを歩く。
澄桜学園は閑静な住宅街の丘の上に位置する私立の共学校。
高級住宅街に存在する澄桜学園は土地柄からか偏差値と学費が高いことで有名であり、会社経営者や官僚の、子息や令嬢がこぞって目指すと言われている学園で、澄桜を卒業すれば将来安泰だと言われることからもその凄さが伝わるだろう。
澄桜学園の学生には4つのパターンがいる。
まずは奨学生。学費が全額免除される学生であり、偏差値の高さが日本で最も高いと言われている。
次にスポーツ特待生。こちらも奨学生と同様に学費が全額免除される学生であり、スポーツの成績がブロック、全国大会で優秀な成績を収めた学生が揃う。
3つめは、一般学生。この一般学生は一般とは言うものの、高い偏差値と共に高額の学費を払うことのできる家庭のみが進学を許される。各界のトップの子息や令嬢はこぞってこの学園の一般学生を目指しており、今後のパイプを作るためにも必死でこの学園に入学してくるのだ。
そして最後が内部進学組。澄桜学園幼稚舎からこの学園に通っており、進級時に成績不振であれば退学となるこの学園幼稚舎から進級してきた優秀な学生である。
澄桜学園ではほとんどの新入生は一般学生であり、高額な学費であることや、一般常識を身につけさせるために幼稚舎から通うものは少ないのだ。
そんな澄桜学園に天は一般学生、旭はスポーツ特待生として本日入学するのである。
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