いいパパなんだけど

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いいパパなんだけど

コーヒーを飲み終えた友哉が、さくらを抱きあげて言った。 「さくら、パパとお風呂に入ろっか!」 「うん!はいる!」 2人は楽しそうにお風呂に向かっていった。 友哉はさくらの面倒も見てくれるし、とってもいいパパだ。 それに家事もしてくれるし、さっきみたいにコーヒーも淹れてくれる。 でも最近、私の話をあまり聞いてくれなくなった気がする。 結婚したばかりの頃は、 『女の愚痴は言っただけですっきりするんだろ?いつでも聞くから。』 と優しく言ってくれたのに。 「嘘つきだ……。」 誰もいないキッチンで夕飯の片づけをしながら、ぽつりとつぶやく。 遠くからシャワーの音とさくらのはしゃいだ声が聞こえてきた。 「はあ……。」 また私はため息をついた。
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