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僕の罪
#歴史上の人物関係 #1909年
◇◇◇テキスト
彼女のバレエを観るために僕は生きている。日々気力を与えてくれる彼女にどれほど感謝しているか。
あんなにも子どもの頃から努力しつづけプリマにまで登った素晴らしい人! 何でも望みを叶えてあげたい。何気ない会話のなかでポツリと漏らしたのは、自分だけの稽古場があれば、という言葉。さらなる高みを目指すためにもっと努力したいと。
僕の力では全く無理な話だ、しかしネヴァ川に架ける橋の建設費があるではないか。公金横領などたいしたことではない、断罪されればいい。
借金を踏み倒して大業を成した芸術家は讃えられる。僕が芸術家ではないのが罪なのだ。
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