聖なる咎人

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ラファの羽根が王都の外へ舞っていく。 一枚の羽根は王都の外の森へ落ちていく。空から地面が見えないほど緑に生い茂った木々の中へ落ちていく羽根。 その羽根は木の枝に座っているある男性の手の平へ。羽根は男性の手の平へ落ちる。すると一気に色が黒色へ変化してしまう。そして、砂のように崩れ落ち、形がなくってしまった。 水色の髪に半袖の服一枚。袖から出る腕は筋肉質。それ以上に無数の傷が。刺した傷、切った傷、焼いた傷。種類は多数だ。 そして羽根を手にしなかった方の手には、赤く、黒く錆び付いた、血塗られたかのような色に染まる剣が。そう、ロイを襲った悪魔を切った剣だ。 「おーい、"キリュウ"。あんたそんなとこで何してんのさ。」 「?」 気の下から赤い髪のロン毛の女性が声をかけている。キリュウの剣は鈍い黒い羽根となりキリュウの身体の中へ。 そして枝から数メートルはあろう地面へ飛び降りた。 「…"バネッサ"…別にどうということは無いさ。」 キリュウはバネッサに目を合わせない。 「あんたも浄化の羽根を浴びておいたら?じゃないと、"咎の力"が"解放"されるのも時間の問題だよ。」 「ふん。」 バネッサの忠告を無視してそっぽを向く。
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