聖なる咎人

｢いただきまーす！｣
シスター、ロイ、他の大勢の子ども達が大声を上げて大きなテーブルを囲む。フルーツにパンにナッツがたくさん。

｢今日は豪華だね。｣
｢あぁ、ロイが外で金を集めて来てくれたんだよ。｣
子どもにシスターが答える。
｢でもさ、王都の外は危険なんだよね？悪魔が出るって。｣
シスターは頷いた。そしてまた悪魔の話をする。

｢昔ね、悪魔がこの世の中に現れたんだよ。悪魔は人間の力じゃどうにもならないんだけど、神様は我々を見放さなかったよ。王都にもいる"天使"様が現れたんだ。

天使様に守られていれば安心さ。
だけど、外に行けばどこに悪魔がいるか、分からないんだよ。

それに何より悪魔は
"我々人間の邪悪な心"からも産まれる。
だから天使様に祈りを捧げて、
心を浄化してもらうんだよ。

だから、ロイ。
貴方は明日、王都の天使様の浄化を受けるんだよ。｣
シスターは睨むようにロイに視線を送った。ロイ二回頷いた。