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ソファでショコラとまどろむ時などは、二人とも全く同じ表情で眠る。寝落ちするタイミングも同じだったりして……。
寝室からケージは見えない位置にあるけれど、ショコラもきっと寝ていることだろう。彼が眠っているのだから。
静かなショコラの方に向けた顔を、再び夫へと戻す。
肌が雪のように白くて、睫毛があたしよりも長くて。高く通った鼻梁。頬のカーブ、顎の曲線、喉仏。全てのラインが冷たく繊細さを描く。
この世にこれほど恵まれた存在があるものか。惚れ惚れする。
いつも朱を帯び、時折軽薄さが見てとれなくもない唇は薄く開き、規則的な呼吸音を導き出す。
「う……」
塞ぐなという方が無理だろう。
からだがちょっと跳ねる。あたしは笑みも止まらぬうちに漆黒の髪をかきまわし、深く、潜る。
無防備に、容赦なく受け入れる。粘膜と粘膜のせめぎ合い。心なしか彼の反応も強くって、
「はっ……」唇を離す度に息を漏らす。ぞくぞくする。
もっと、与えたい。
あたしはからだをずらし、少し上から唇をもてあそぶ。
もう、中には入らない。
挟んで、舐めて、ついばんで。求められればかわす。
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