#6 役割への信念と陥落

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ソファでショコラとまどろむ時などは、二人とも全く同じ表情で眠る。寝落ちするタイミングも同じだったりして……。 寝室からケージは見えない位置にあるけれど、ショコラもきっと寝ていることだろう。彼が眠っているのだから。 静かなショコラの方に向けた顔を、再び夫へと戻す。 肌が雪のように白くて、睫毛があたしよりも長くて。高く通った鼻梁。頬のカーブ、顎の曲線、喉仏。全てのラインが冷たく繊細さを描く。 この世にこれほど恵まれた存在があるものか。惚れ惚れする。 いつも朱を帯び、時折軽薄さが見てとれなくもない唇は薄く開き、規則的な呼吸音を導き出す。 「う……」 塞ぐなという方が無理だろう。 からだがちょっと跳ねる。あたしは笑みも止まらぬうちに漆黒の髪をかきまわし、深く、潜る。 無防備に、容赦なく受け入れる。粘膜と粘膜のせめぎ合い。心なしか彼の反応も強くって、 「はっ……」唇を離す度に息を漏らす。ぞくぞくする。 もっと、与えたい。 あたしはからだをずらし、少し上から唇をもてあそぶ。 もう、中には入らない。 挟んで、舐めて、ついばんで。求められればかわす。
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