1719人が本棚に入れています
本棚に追加
「ショコラのあ、たま撫でたことぉっ」
顎先を何度を口づけられては、喋るものも喋れない。
「待ってよ。まだなんかあるって言うの?」
静止した彼。喉仏を貪る寸前の冷徹な目が見据える。
「お前は肝心なのを、言ってねえ」
怒ったように言われ、首かしげると、
「俺以外の裸で感じるな」
息が止まる。
残念ながら、あたしが呼吸を取り戻したのは彼に抱えられた後の話。
「ま、待って蒔田さん。ほら、ショコラ。お散歩まだでしょ。いまから」
「後で俺が行ってやる。……残念だが、今のうちに断言しておく」
場所をベッドに移した彼。再び主導権を握った彼は、実に魅惑的に微笑んだ。
「今夜、歩けると思うなよ」
アイドルの裸体は立ち読みに限る、と肝に命じた。
*
最初のコメントを投稿しよう!