dropped

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 肩で切り揃えただけの髪型を変えたわけではないので、そういう意味でも大した変化がないのは千鳥としては面白くなかった。  せめて下ろしたままの野暮ったい姿でいるよりは、とこの連休中に習得した編み込みを入れたハーフアップにしてみた。  しかし、肝心の服がデパートの婦人服売り場で適当に見繕ったものでは田舎臭さがそう簡単に抜ける筈もない。お洒落な大学生の道は中々険しいものである。 「好きで先延ばしにしたんじゃないですよ。たまたま、実家帰る時にパソコン忘れちゃっただけで」 「どうかしら、課題のことは忘れたい! って無意識に思った結果な気もするけれど」 「もう、久ヶ原先生! そんなことないですってば!」  唇を尖らせて抗議する千鳥に、久ヶ原は楽しそうに笑うばかりだった。 「そもそも、先生だってゴールデンウィーク中に学校にいるなんておかしいと思いますけど」  学生証や教員証で学校関係者を識別する改札を通り抜けながら、千鳥は首を傾げた。  最終日とはいえ、今日は一応ゴールデンウィーク。図書館等の共用施設は一応開いているものの、講義は当然休みだ。
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