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エレベーターを待つのももどかしく階段を走り降りた。雨の日はタクシーがつかまらない。メガネの言った通りだ。こんなに急いでいるのに、雨は嫌いだ。早く止まって!
車と接触して、検査中だと病院からだった。
頭を強く打っているとのことだ。
嫌だよ。
織姫と彦星は一年に一回は会えるんだよ。もしもこのまま……。ううん。絶対そんなことない。一緒に暮らすようになって、もうすぐ一年。まだ、籍だって入れてないんだよ。気をぬくと、あふれそう。
次々に頭に浮かぶのは、白い歯を見せた笑い顔ばかり。
嫌だよ。
流れ星にでも……なんて考えたからだ。
ごめん。私のせいだ。
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