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「ただいま、おばあちゃん」
行くことは連絡していたから、祖母は車の音がすると、すぐに玄関から出てきてくれた。
彼は、家の周りを興味深そうに見回している。畑が広がって、野菜や花が元気に成長していた。
「おかえり、待ってたよ。とうきびやトマト、すぐに食べれるよ」
実ったばかりのトマトに茹でたてのトウモロコシを思うと、自然と笑顔になる。祖母は、私の横に立つ彼に頭を下げた。
まだ正式な形になっていないから、彼に会ってもらうのは初めてだ。
「はじめまして。こんな山奥によく来てくださいました。たいしたものはないですけど、ゆっくりしてください」
祖母が笑顔で彼に声を掛けると、彼も深く頭を下げて挨拶した。
「こちらこそ、はじめまして」
私が彼を紹介すると、祖母は本当に嬉しそうに、何度も頷いてくれた。
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