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祖母は、人工的な光りがあまり好きでないと、電灯を点けるのは最低限だ。だから、食事が終わると灯油ランプがほのかな灯りで室内を照らしている。
「なんか落ちつくな」
揺らめく炎は心を穏やかにすると思う。さすがに、バスルームやトイレは電気を点けているけど白熱電球色なので、やっぱり心が落ちつく。
オレンジ色の光りは、気持ちを安らかにすると思う。
三人ともお風呂に入り終わると、本当にのんびりした気持ちになる。
「ねぇ、外に出てみない?」
今日は一日中晴れていた。だから、きっと見られるはず。
「いいよ」
笑顔で頷く彼に、笑みを返すと私は祖母に声を掛けた。
「ちょっと外に行ってくる。遠くに行かないから大丈夫」
「ランタン持ってく?」
首を振った。これから見たいものは灯りがあると少し困る。
「なくていい。家の周りだから」
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