いつも雨が降る

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 そう思ったら、なんだか私もおかしくなってしまった。これ、笑っちゃいけないって思うと余計に笑いたくなってしまうやつだ。彼がこっそりとこちらを伺っている気配がする。意識しないって思えば思うほど、意識してしまう。まるでイタズラがバレた小学生が二人並んでお説教をくらっているみたいだ。そう連想したら余計におかしくなって、あとはもう笑いをこらえるのに必死だった。なんなの、もう。  ◇ 「あれ、おかしかったよな」  二人きりになった途端、そう彼が切り出した。  午前中に結婚式、お昼に披露宴を挙げた私達は、夕方前に友人達との二次会をした。ウエディングドレスのままだったので会のお開きと共にホテルに戻ってチェックインし、今日の行事はもうこれでお終いだ。 「ちょっと、第一声がそれ?」  まだ明るさの残る外の光を取り込もうと、カーテンを開ける。それから呆れた口調で返すけれど、披露宴での笑いたくなる衝動を思い出し、今度はこらえることなくぷはっと笑いだしてしまった。 「ほらやっぱりそっちだって、笑いたいの我慢してた」 「だって思い出させるからでしょ」
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