カプチーノ

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6月の気怠い休日 僕は思わずギターを握り 1人窓辺であの曲を弾く 慣れた手つきで雨音にセッション 君が好きだったあのフレーズ 流れていく雨粒のカーテンの向こう側 白い花の影が少し見えた 灰色の空はおぼろげな光 でも今はこれ位が丁度いい あの時出会った真っ白な二人と 苦味に変わってしまった辛い思い出 全ては かき混ぜて少し色を変えた それは まるでcappuccino 僕は再び口にするのが怖くて カップはずっと手にしたまま でも やがて 近づける 少し 寂しげな香りを懐かしみながら でも 願うなら どうか 僕だけの記憶になら ほんの一個 甘いsugarを いれてもいいかな 二人のほろ苦い 恋の味に
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