悪魔と願いの代償

6/14
前へ
/14ページ
次へ
 しばらくして娘は屋敷にやって来た。 「…遅くなりました……」 「今宵も逃げずに来たな。本当に、いつもより遅いようだが?」  悲しげな娘を見て、悪魔はほくそ笑む。 (俺を追い掛けて見失ったな?なぜ追ってこようとしたか知らないが、そう簡単にバレるものか) 「何かあったか、ずいぶん表情が暗いな。まあいい」  何食わぬ顔で今宵も娘の身体を奪う。  しかし娘はいつもよりも必死だった。 「っ…お願いです…!あなたと会っていること、誰にも言わないで下さいっ……!!」 「なんだ、誰か知られたくない奴がいるのか?ま、自分の願いのために悪魔に身体を好きにさせているなんて、誰にも知られたくないよなあ?」 「っ…!!」  娘は泣きそうになるのを必死に堪えている様子で、目に涙を溜め顔を背ける。 (そうか…知られたくない、か…これは使えるな…) 「くくっ…ならもっと泣け、楽しませろっ!!」  娘は後ろ手に縛り上げられたまま悪魔の上に座らされ、繋がったまま腰を揺さぶられる。 (これはいい!もっと傷つけ、泣かせてみたい…!!)  悪魔は今宵も、自らが果てるまで娘を堪能した。
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!

24人が本棚に入れています
本棚に追加