タクシー運転手の夜話

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 「で、慌ててこれはただ事じゃないと思ってフロントに戻り、合鍵を持って部屋に急いだんだ。ドアを開けて中へと入ったらよ、死んでたんだ・・カッターで頸動脈を切ってな・・テーブルの上には遺書があって、つい警察が来る前に見ちまったんだけど、どうやら会社の金を横領かなんかして、どうもこうもなくなり、死を選んだみたいなんだよ。その遺書の最後にはこう書かれていた。  " もう、会社を辞めるしかないのよ・・そして死ぬしかないのよ・・" てね。」
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