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小学校はランドセルをせおって行きます。
そのために、わたしはランドセルをえらびに行きました。
お店にはいろんな色のランドセルがあります。
わたしは目に入ったランドセルをせおってみました。
少し大きいけれど、かがみを見るとわたしにとてもにあっていました。
けれど、ママは言いました。
「絶対後悔するから、黒はやめなさい」
わたしは黒がよかったのに、ママはランドセルを取ってしまいました。そして赤いランドセルをわたしにせおわせました。
「うん、似合ってるわよ。ねぇ、ハナ」
いくらかがみを見ても、あんまりいいと思いません。
けれど、ママもお店の人もわらっています。
そのあと何回もせおわされたけれど、ぜんぶ赤色でした。
そして、わたしのランドセルは赤色になりました。
学校に行くと、女の子はみんな赤いランドセルをせおっていました。
なかには、かわいい水色やピンクの子もいたけれど、それでもわたしは男の子たちのせおっている黒いランドセルがかっこよくてすきでした。
ある日、わたしにお友だちができました。名前はナナミちゃんです。
ナナミちゃんも赤いランドセルで、よくピンクのスカートをはいています。とてもかわいくて赤もピンクもにあいます。
ナナミちゃんはよく言っていました。
「ナナミはね、王子さまをまっているの。いつか来てくれるって、しんじているの」
だけど、わたしは王子さまをまちません。
なぜなら王子さまはおひめさまのところに来るからです。
おひめさまではないわたしは、まっていても来ないと知っているのです。
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