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最近私達は3人組で行動するようになりました。
私とナナミと高橋君です。
3人とも席が近いので、よくどうでもいい話をします。
ある日高橋君が私とナナミにお土産をくれました。どうやら海外へ行ったようで、長方形の赤い箱にはお洒落な英語が書かれています。家へ帰ってから開けて、と言われましたが、その日の放課後、ナナミに呼び止められると半ば無理矢理開けさせられました。
箱の中にはゴールドのネックレスが入っていました。上品で少し高そうです。
「やっぱり高橋君、ハナのこと好きなんだ。だって私のこれだよ」
つまらなそうにナナミは言うと、貰ったというお土産を見せてきました。
ナナミの手には、ピンクのラメが沢山ついた手鏡が乗っています。私のお土産と比べてしまえば、少し見劣りするかもしれませんが、私とナナミでは持ち物の系統が違うし、何よりピンクがナナミによく似合っていました。
家に帰って鏡の前でネックレスをつけてみました。短髪には似合いませんが、明日はお礼の意味も込めてつけていこうと思いました。
近くで見るとキラキラ光るネックレスの先に、赤い石がはめ込まれています。
また赤だ、と私は思いました。
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