変わらないもの

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 「点滅した街灯では、薄暗くてよく見えないが、深みのある赤毛を肩までふんわりなびかしている女の子が、青年の肩を優しく来ずいているようだ…… 何だろう?いつもより青年の顔が夕日のように赤く染まっているように見える  とても珍しい状況だ!! いつもであれば、枝のように細い気弱そうな青年が口火を切っているのだが、今回は違うらしい」  「ねぇ、どうしたの? 肩を叩いたくらいで顔を真っ赤にして、いつものことじゃない 」 と言って、彼女は、彫刻の像のように、整った端正な顔を綻ばした。 そんな表情を見るたびに、僕の心臓が、激しく鼓動を打つ 「いや、何でもないよ―― ただ…… 君の笑顔があまりにも素敵で、改めて一緒に入れることに感謝の気持ちでいっぱいなんだよ」 もうやめてよ――と、言った彼女は、恥ずかしそうにうつむいて、自分の手をくねくねと絡めている 「そういえば、私たちが、付き合って3か月になるんだね」  「うん、知り合ってからは、3年たつけどね  まさか…… 両思いだとは思わなかったよ?」  「私もあなたも、初恋の相手とこうして結ばれるなんて、奇跡みたい!! すごく今幸せ」  「僕も同じ気持ちだよ
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