この星の美しい女性達へ

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「おかえり。一年ぶりね」 「ただいま」 君を見るのは一日ぶりなんだけどな。 花束を見て目を輝かせた彼女は、さっそく花瓶に生けるとテーブルにご馳走を並べ始める。 いそいそと手料理を用意する彼女の横顔を見るうちに 「最近、キレイになった?」 自然に言葉が出た。 お世辞でも何でも無く。 「そう?うれしいな。やっぱり分かる?ほっぺの吹き出物、気になってたの。あなたのトコのスキンケア、毎日欠かさず頑張ったんだから」 彼女は僕の隣に腰掛けると、自分の頬をつんつん、と誇らしげに指した。 「うん。素敵だ」 「明後日、また出発でしょ?見てて、次の一年後はもっともっと私…」 僕は無言で彼女を抱きしめ、頬にキスする。 ピンク色に染まった頬は宇宙一、つやつやと美しかった。
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