第一章 特別討伐作戦 一

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治安維持部隊捜査報告概要: 1.デーモンは約一年前にタムール国の首都カイザルで要人暗殺を企てたが、特別攻撃隊第一部隊の働きにより事件は未遂に終わった。この時、現場となった政府高官の屋敷内で包囲した第一部隊と激しい戦闘となり、隊員二名を殺害して逃亡。その後、国外に出国したとみられている。 2.事件後も最重要捜査対象として捜査は継続されており、その過程で治安維持部隊司令部はデーモンがタムール国に再入国し、首都カイザルに潜伏しているとの情報をつかんだ。目的は不明であるが、新たな犯行を企てている可能性が高い。 3.今回、未遂に終わった要人暗殺計画の全容を解明し、足取りや潜伏先などの傾向を分析すると同時に、複数の情報を元にして数カ所の隠れ家と推測される場所を特定した。 現在、それらの場所は情報部の監視下に置かれ、デーモンの所在が確認され次第、討伐隊に緊急出動命令が発動される。 討伐作戦概要: 1.討伐作戦は、デーモン討伐作戦本部の陣頭指揮の下で行なわれる。 2. 討伐隊は、マリー・マダライ・コーサスを部隊長とする特別攻撃隊の第三部隊に任命。 3.これより特別攻撃隊第一部隊は通常任務を離れ、デーモン討伐作戦本部の指揮下に入り、出動命令にそなえて待機を命じる。 4.監視班によりデーモンの所在が確認され次第、特別攻撃隊第三部隊はデーモン討伐作戦本部の出動命令に従い速やかに現場に急行すること。 5.現場が特定された段階で、その地区を担当する警察隊に部隊の出動を要請し、マリー・マダライ・コーサス部隊長の指揮の元、支援部隊として討伐作戦に参加する。 6.作戦内容は討伐作戦本部より、討伐隊指揮官マリー・マダライ・コーサス部隊長に通達される。 7.現場での人員の配置、突入の指示、不測の事態への対処、その他すべての権限はマリー・マダライ・コーサス部隊長に一任する。 以上 治安維持部隊総司令官:アラン・ドゴール・トロストロ
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