日常

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古井が着任してから二ヶ月。私達は同い年ということもあり、すぐになかよくなった。店長と従業員というよりも…むしろ姉弟に近い感じだった。古井は店長として着任はしたが、デスクワークをなに一つ知らなかった為、私が教えていたせいもああっただろう。 「古井君?なんかあったの?」 勤務後、朝から元気がない古井に声を掛ける為、彼のいた店長室へ赴いた。 「鈴さん…彼女と喧嘩した…。」 古井はデスクに突っ伏していた。 (またか…) 私は内心呆れていた。 それというのも古井の彼女はかなりの毒舌の持ち主で、古井はたびたび喧嘩しては、落ち込むか苛々するからだった。そのたびに私は励ましたり、慰めたりしていたのだ。 私自身悩みは人一倍抱えていたのだが…。
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