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「おはよう。今日はどこ行く?」
翌日、約束通り迎えに来た古井の車に乗り込み今日の予定を聞く。
「滝でも見に行きませんか?」
「滝ね…。いいよ。古井君の行きたいところで」
「滝はまだですか?」
車を下りた私達は急な山道の斜面に作られた階段を降りていた。
「もう少しだよ?来た事なかったの?」
その日私はヒールの高いミュールを履いていたためかなり辛い状態だった。
「はい…。アッ!鈴さん!ごめん!足…痛いよぬ…。俺、こんなんだって知らなかったから…」
「いいよ…。大丈夫だから。」
古井の捨て犬みたいな瞳で見られるとなにも言えない。
「それに…ほら!見えて来たよ!」
平日の昼間にいくら観光地とは言え滝を見に来ている人はほとんどいなかった。
「すっげー!」
「マイナスイオンでリラックス効果ありだね?」
たわいもない話しを私達は延々と話したりしていた。
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