穏やかな日々…優一

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* 「じゃ、行ってくるね!」 「あ、お弁当忘れないで。」 「あ…いつもサンキュー!」 (さて、と……) 小太郎と姉が出て行ってから、僕の仕事が本格的に始まる。 ここに来た当時は、ひとりっきりになるととても心細い想いがしたものだけど、最近はそういうことはなくなった。 すでに洗い上がってる洗濯ものを二階のベランダまで運ぶ。 小さなTシャツを干していると、ついさっきあいつの言った「洗濯日和」という言葉が思い出されて、僕の頬はふと緩んだ。 本当にその通りだ。 雲一つない青い空には、眩い太陽が浮かんでる。 洗濯物を干し終えたら、次は部屋の掃除だ。 大雑把な姉のおかげで、家の中はけっこう散らかる。 それに、「あんたがきれいにしてくれてるから、とても気持ち良い。」なんて言われるから、僕もつい頑張ってしまうんだ。 僕の部屋、そして…… (あ~あ……) 一番大変なのが、姉達の部屋だ。 布団の上げ下ろしが面倒なら、ベッドにすれば?って何度も言ったけど、姉は布団が一番だって言い張って、そのくせ、布団を上げたことがないんだ。 まぁ、姉は仕事だけは一生懸命やってるから、その他のことには気が回らないのかもしれない。 僕は布団を抱え、それをベランダに運んだ。 (やっぱり、棚を買わなきゃダメだな。) 枕元には、資料や雑誌、アクセサリーや服が散らかっていた。 姉は部屋が狭くなるから家具はいらないなんて言って、適当に箱に入れてそこらに置いてるけど、それで却って散らかって、部屋が狭くなっている。 これからは、小太郎の荷物だって増えて行くんだ。 このままで良いはずがない。 掃除が済んだら、近くのホームセンターに行こうと決めた。 そして、下に降りてリビングを掃除して、その次に向かうのが両親の部屋だった。
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