第2話 可愛すぎる子犬が我が社にやってきた。ー真島side

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「あの、真島主任……」 「ん?」 「真島主任のパソコンのデスクトップのわんちゃん可愛いですね」 手嶋くんが突然俺のデスクトップの壁紙になっているシェパードの写真を指差し、言った。 「あ、ああ! ありがとう。うちの実家の犬。癒されながら仕事したいからなー」 「お、俺も真島主任を癒せるよう頑張ります」 「いや、俺を癒さなくても良いんだぞ。手嶋くんはとりあえず今の環境に馴染んで仕事を覚えるのを頑張れば良いから。な?」 「はい……」 犬に反応を示したから動物が好きみたいだな? そういや、この子うちの実家の犬が子犬の頃みたいだな。保護犬だったから最初はかなり緊張してたっけ。 「えーっとこれが手嶋くんのIDと初期パスワードな。パスワードは3か月に一回変更する必要がある。とりあえず、入力してログイン出来るか試して貰えるか?」 「は、はい」 課長から歓迎会の日程を今週中に設定するのやめて貰って正解だったなぁ。かなり緊張した様子だし、今は会社で一日やり過ごすのに精一杯だろうから。 終業後に飲み会まで行ったらストレスになるかもしれない。実際、俺も新卒の時はかなり緊張したし。 まずはこの子にリラックスして貰うところから。 「真島主任、ログイン出来ました」 「お、良かった。じゃあ、メール送れるか試して貰えるか?」 「はい!」 「俺が手嶋くんにテストメール送るから返信してくれるか?」 「は、はい!」 俺が新卒だった頃はパワハラが激しいくそ上司だったから俺はこの子に優しくしてあげないと! 「今メールした」 「と、届いたので返信しますね」 「ああ」 俺が新卒の時はここまで緊張してなかった気がするな。就活生の時に倒れてたし、結構メンタル面が弱めな子なのか? 「送りました!」 「ありがとう、届いた。とりあえずパソコンは普通に使えそうだな。あとはプリンター登録か。その前に総務に行ってIDカード貰わないとな。トイレ行く時困るだろ?」 「は、はい!」 俺は手嶋くんを連れて総務課へ。 「そうだ、そこのプリンターで後で登録するから。印刷する時はこのプリンター使ってな。備品棚はあれ」 「あ、ありがとうございます」 「備品棚にも無い物があれば今から行く総務課の誰かに頼む事」 「は、はい!」 「この4列が経理課。で、奥にある2列が総務課。一応、天井から札かかってるけど」 「な、なるほど」 必死にメモしてるな、手嶋くん。
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