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歩き回るといっても小さな街だ。
自然と足は船着場の方へ向いた。
明日はどうせ、ここから船でサモシール島に渡るのだ。
散歩がてらに、その下見でもしておこうと僕は思った。
パラパッの船着場は意外にも、小さな街に似つかわしくない混雑ぶりだった。
しかし、その人並みをよく眺めていると、その大半はどうやら、宿と同様にインドネシア人の観光客であるようだった。
身なりが貧相で裸足の人もいる地元民に比べて、外からの観光客は明らかに身だしなみが良く、子どもから年寄りに至るまで、一様にこざっぱりとした雰囲気を漂わせていた。
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