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星が降り注ぐような流星群の夜、奴らはやってきた。
流星群が見られる、と聞いて、貴史は高校の友人の秀と共に、近所の公園に来ていた。
公園の広場には既に多くの人が来ていて、あちこちにレジャーシートを広げて寝そべっている。
貴史と秀も、空いているスペースに陣取った。
隣からいい香りがして貴史が見ると、髪の長い女性が一人でぽつんと座っている。
どうやらシャンプーの香りのようだ。
「おい、見惚れてるのかよ」
秀にどつかれ、慌てて貴史は女性から目を逸らした。
「違うよ、何の香りかなと思って」
言い訳した貴史の周りで、わっと声が上がる。
空を見上げると、星が降り注いでいた。
「おお、凄いな……って、あれ?」
秀が不思議そうな声を上げる。
と同時に、貴史もそれに気付いた。
なんか、白い光みたいなものが降ってきてる?
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