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嫁は、
目を丸くしながら
とりあえず、シャワーを浴びてくるからと
風呂場に行ったので
俺は、
怒鳴られなくて良かったと思い
シチューを温めた。
嫁が
シャワーから出てきた時に
表情が、すごく、やわらかな表情になっていた。
いつもなら
険しい表情をしている嫁が
どうしたというんだ。
あ!
『ご飯、炊くの忘れてた!』
しまった!
やらかした。
怒鳴られる!
嫁は
『お父さん、こんなに、たくさん食べたら、
きっと、お腹も膨れるから、ご飯はいらないと思うよ。お父さんは、もし、足りなかったら、レンジで温める、ご飯があるから』
と言った。
俺は、拍子抜けで
『そうか、なら良かった』
そう、答えるのが精一杯だった。
嫁は
美味しい美味しいと食べた。
俺は、本当に
嬉しかった。
突然、嫁が
『お父さん、ありがとう』
と言った。
俺は
本当に、驚いた。
初めて聞いた。
嫁は
続けて
『そして、ごめんなさい。掃除も、洗濯も教えるから、これからも、手伝って下さい』
一体、どうしたというんだ。
俺は
「おぉ!任せとけ」
これだけ言うのが
精一杯だった。
もしかしたら
これからが、
本当の夫婦になっていくのかもしれないな。
明日は
季節外れの
大雪でも降りそうだ。
ー完ー
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