絶望的鉢合せ

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「っ、」 ビクッ、と笹尾の体が揺れる。 そして、ぐりぐりとますます私の太ももに頭を擦り付けた。 「ごめん、白上っ、 ごめんっ、」 「許さない。」 なにを、偉そうに。 笹尾だって、お兄ちゃんに虐められた被害者なの、わかってるくせに。 でも、 だって、こういえば 「許して欲しかったら、私の足にキスして。」 笹尾を、思い通りにできる気がしたから。 「っ、」 顔を、歪める笹尾。 だけど、直ぐに小さく息を飲んで、私の左膝にキスをした。 そして、そのまま唇でうっとりと左膝の内側を撫でて、私の靴下を、つつ、つ、と脱がせる。 その脱がされる感覚が、くすぐったい。 「先生、っ、慣れてるよね。」 興奮を隠しきれないまま、私が笑う。 笹尾はチラッと私を見上げて、くるぶしからふくらはぎ、太ももに向かって足を撫でながら、私の内ももにキスをした。 「んっ、」 「お前は、全然慣れてなさそうだけどな。」 っ・・・・・、生意気。 「そんなこと言うなら、もうここには来ない。」 私がこう言うと、笹尾は切なそうな表情を浮かべて。 そして、私のスカートをぐしゃっと握って、フルフルと首を横に振った。 「だめ、来るって言った、 お前はここに来るって約束しただろっ、白上っ・・・・、」 縋るような、キス。 笹尾が、私の足に這うようにキスをする。 ああ、素敵。
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