0人が本棚に入れています
本棚に追加
午前1時。
今日もこの女はこの時間にカップ麺を食べている。
「おいおい、これで7日連続だぞ。さすがにこれは肌の限界くるだろ…あんまり寝てないし血管もやばそうだな」
それを眺めながら俺はウンザリした顔で部下に言った。
「ちょっと血管のログ確認してもらえる?アラート来てないから大丈夫だと思うけど、念の為」
「了解っす!ちょっと待ってくださいね…あーちょっとスループット落ちてますねぇ」
「ありがとう。今は丈夫そうだけど、すぐヤバくなりそうだな。よし、発熱させて会社休ませよう。スクリプトは俺の方で書くから、あて終わるまでログ監視しててもらえる?」
「オッケーっす!」
そう、俺はこの女の体内に常駐して体機能の保守を行う仕事をしている。
部下は3人。少ないと思うかもしれないが、4人で実装するのに10ヶ月と10日は十分は開発期間だった。一通りの機能が揃ってからは、監視と改修が主な仕事だ。
俺達「人体プログラマ」は体の成長タイプにあわせてプログラムの修正を都度行っている。
もちろんニキビ生成プログラムに対しても例外ではない。この女はニキビを他責にして忌み嫌っているようだが、それは間違っている。この女が雑な肌ケアや堕落した食生活をしているのが悪いのだ。
最初のコメントを投稿しよう!