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 昔々。ずっと昔。人々が生まれる少し前。  二人の神様がおりました。  一人の神様は人々を助け、もう一人は人々を傷付けてしまいました。  二人で仲間割れを起こし、結果二人はそれぞれ天の神、冥の神となり、人々の生活を見守ります。  二人の神様が立ってから、数万年は経ちました。  ある愛し合った二人の神の間に、元気な女の子が生まれます。  生まれてきた子を女神と男神は覗き込むように見つめます。 「まぁ、なんて醜い。でも———」  母となった者は言います。 「悪い気はしないわね」
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