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~美亜side~
「まだ四センチしか開いてないな…仕方がない促進剤を打とうか?」
「・・・」
私達は槇村先生の指示に従った。
促進剤の点滴を打ってそこからさらに五時間が経過した。
午前四時半、今までと違う強い陣痛がカラダを襲った。子宮口もようやく八センチまで開いた。
「美亜、大丈夫か?」
司さんは痛がる私を励まし続ける。
ずっと私に付き添っていた彼も眠くて疲れているはず。
でも、欠伸をしながらも挫けそうな私をしっかりと夫として支えてくれた。
そして、ようやく分娩室へと移動した。
破水も子宮口全開ではないけど、陣痛の痛みが増していく。
槇村先生が人工的に破水を起こすと更に陣痛の痛みが増していった。
「伊集院さん…まだ、イキまないで・・・イキみたいキモチは分かるけど…我慢して」
私は槇村先生の言葉に従い、イキむのを堪える。
「赤ちゃんの頭が見えて来た…イキんで!!」
私は思いっきりイキんだ。
「頑張れっ!!美亜」
司さんも私の手を握る励ます。
私と司さん、そして、お義父さんとお義母さんが待ち望んだ子・・・
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