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皆が待ち望んだ子。
名前は亨(トオル)
お義父さんと司さんが名づけの親。
無事に退院して、伊集院家の本宅で親子三人の生活が始まった。
「亨君、お爺ちゃんですよ…」
お義父さんは待望の孫にベタベタ。毎日のように私達の部屋に会いに来た。
「・・・おいっ!?親父、ちゃんと手キレイに消毒したのか?」
司さんはけん制する。
「したぞ!!だから、早く抱っこさせろっ。司」
「…俺だって…今、仕事から帰って来たばかりで、抱っこしてんだよ…明日にしてくれ」
「俺だって明日は仕事だ…」
司さんとお義父さんの亨の取り合いが始まった。
その間に、ふぇーんと可愛い声で亨が泣き出す。
「オムツか?それともおっぱいか?」
「多分、おっぱいかな・・・」
「そっか・・・それなら仕方がないな…後にしようか…」
とお義父さんは気を利かせて、部屋を出て行く。
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