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「ごめんな、ちゃんとお前のこともひまのことも話してあげられなくて」
「それをわかって結婚しているからいいの。ひまもちゃんと分かってくれてるし」
「……うん」
俺の1番のファンはずっとひまだ。
誰よりも俺のことを応援してくれて、我慢してくれて、呼びたい呼び方で呼ばせてあげられないことに申し訳なさが込み上げてくる。
「あ、ひまだけじゃなくてあたしも淩くんのファンだからね?」
「お前心よんだのか?」
「淩くんの考えは手に取るようにわかるだけですー」
「はは、わかってるよ。お前もひまも最高の俺のファン」
高校の同級生で、その頃からモデルをやっていて勉強もままならなかった俺に担任からの頼みで勉強をみてくれたのが茜音だった。
茜音が俺が休んでるあいだも俺のためにノートをとってくれたりしていて、そんな茜音に俺が惚れたって感じ。
付き合ってからも結婚してからも寂しい思いばかりさせてきたのに文句ひとつ言わないでくれる茜音とそして茜音と俺の宝物であるひまことを俺は本当に守りたいって思ってる。
「茜音とひまは俺の生きる希望だから」
どうでもいいと思っていた学生時代、茜音が俺に希望をくれた。
モデルから演技の道に行く目標をたてれたのも茜音のおかげ。茜音がいればなんでも出来る。
だから何がなんでも守り抜くんだ。
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