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「なんで花澄につきまとっているのかわからないけど、あんたなにしたの?ずっとアイス先輩が花澄の後をつけてない?ストーカーなの?」
「やめて!大声でいわないで」
人差し指を鼻の前に立てながら小声で凪彩ちゃんをさとす。
「だって気になるじゃん。花澄を監視しているの?それとも話しかけたいのにわたしがいつも一緒にいるからタイミングを見てるの?なに考えてんの?」
「わたしの勘違いじゃないよね。杏也先輩どうしちゃったのかな?」
「なにかあるにしてもこのやり方はね……気になるから直接本人に聞いてきてよ」
「できないよ。なんて聞くの?どうしてわたしにつきまとうんですかなんていったら『はっ?なにを勘違いしているんですか。自意識過剰ですよ』って長いお説教が始まっちゃうもん」
「いいそう。ウケる」
「ウケないよ!」
ケラケラと笑う凪彩ちゃんにムッとしながらも杏也先輩の行動が気になってドキドキと心臓がせわしなく鳴り響く。後にわたしは、杏也先輩の不可思議な行動の理由を知ることになる。
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