大丈夫、きっと叶うから

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「ないないない! 翔とは幼稚園からの幼馴染みで話してるだけ! それにここ最近あいつと喋るようになったのは元はと言えば友梨のせいだよー?」 「わ、私のせい……?」 すると、彩花はいきなり私のほっぺたをむにっと摘んで来た。 「いっつも翔のこと目で追ってるし、いっつも翔のこと見る度ニマニマしてるでしょ? 私が友梨の恋心に気付いてないとでも思った?」 途端に顔から火が吹き出た。 ──まさかこんなにも事細かく自分が観察されていたとは…… 意識すればするほど、体温がどんどん上昇していく気がした。その温度を感じたか否か、彼女はしばらくして私のほっぺたから手を離した。 「だからすべては今日のため! 樋口翔を学校へ呼び出して告白しよう大作戦! 夜の教室に忍び込んで、星が降る絶好のロケーションで愛の告白……」 彩花はパチンと指を鳴らした。 「これで落ちない相手はないっ!」 それを聞いてすかさず七海は溜息を吐いた。 「彩花は一度決めたこと絶対曲げないからね……まぁでもよかった、彩花が何を企んでいるのか、友梨は最後の最後まで気付かなかったみたいだし」 七海はムフフと微笑んでいる。隣を見ると彩花まで同じような顔でムフフと微笑んでいる。私の心臓はバクバクと勢いよく動き始めた。 「えっ、待って待って……ふたりの話をまとめると……私、今から告白することになるの……?」 言い終えると、ふたりは待ってましたと言わんばかりに私に飛びついて来た。
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