39人が本棚に入れています
本棚に追加
/15ページ
***
「いただきます」
ダイニングテーブルをみんなで囲んで、いただきますをする。
ついさっきごはんを食べたばかりあたしはちょっと休憩。ソファーからみんなの食事を見守る係。
黙々とスプーンを口に運ぶタカくん。それを向かいの席からユイちゃんがじっと見ている。
「ねぇ………」
「うん?」
「どう?」
「え?」
「『え?』じゃなくて。どうなん?今日の夕飯。美味しいん?美味しくないん?」
「え……っと、美味し…い……です」
「そんならそうと言ってくれへんと分からんやんか?今日のは初めて作った料理なんよ?」
「いや、その、美味しいからつい黙って食べちゃうと言うか……」
「それって、不味かったら『まずい』って言いながら食べるってこと!?なんなんそれ」
「いや、そういうわけじゃ……」
「そもそもタカくんって、いっつも黙って食べるやんか。こっちは結構毎回メニューが被らへんように気ぃ使ったり、栄養のこととか頭使って作ってるんやで?せめてなんかリアクションしてや」
「は、はい……」
最初のコメントを投稿しよう!