転生

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「えっ!? (だれ)だ!」 『あなたは、()くなられました。しかし、生前の徳のおかげで転生できます。また、チート機能も解放されました。そのため、システムが起動しました』 「あー……」  よくある転生ものだな、と男は思った。  息子(むすこ)がよく読んでいる小説がまさにそれだ。  しかし、別段ボランティア活動したわけでもなく、(だれ)かを助けた覚えもない。至って平凡(へいぼん)な人生だったような――と、男はいつ徳を積んだのだろうと不思議に思った。  思ったが、何にせよありがたいことではある。 「へぇー、それはありがたい。で、どんな機能なんだ?」 『希望の生物に転生でき、希望の能力が付与(ふよ)されます』 「うーん……希望の生物、ねぇ……空を自由に飛べる鳥もいいけど、ここはやっぱり人間がいいなあ」
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