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『珍しいね、糸井さんが欲しいって言うの。
良いよ。全然、気にしないで。休んで』
「ありがとうございます!」
諦めていたものが手に入った高揚感と、各務くんに欲しいと言われたものを、ちゃんとしたタイミングで渡せることの嬉しさに、ドキドキと逸る鼓動が収まらない。
すぐに彼に知らせたいのに指先が震える。
「ホント、私、どれだけ……」
その全てを隣で黙って見ていたユイちゃんが何か言っているけれど、耳になんて入ってこない。
「キレイで、仕事できて、その上、カワイィとか……モテるよね。……で、本人だけが気付いてないんだよ?」
ユイちゃんのどこか苦笑しているような「お先に失礼します」との挨拶に意識の端で返事をし、私はそのままメッセージ入力画面と向き合い続けた。
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