「お父さん」 追悼

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2、 病院を出る 間もなく処置が終わり、病室に入ることが出来た。 ベットには、まるで寝ている父がいた。 身体を触ってみると、まだ ぬくもりがある。 「おじいちゃん、いつものおじいちゃん、そのままだね」とまり絵 雄太は、父の胸の上に組んでいる手に触れていた。 生前の最後には間に合わなかったが、棺に入った冷たい状態とは違うので 連れてきたかいは、あったと思った。 身内のお別れが住むと、病院の送り出しの部屋にベッドの まま、移動された。 そこで、担当医と看護師数名から、お線香をあげてもらった。 お花もあった気がした。 最後の、送り出す時に立ち会ったのは、初めてだ。 病院は、ここまでしてくれるんだと思った次第である。 その後、手配の寝台車が到着した。 病院から自宅まで、30Km位ある。 寝台車には、身内が付きそうのが恒例だそうなので、兄か妹か 私が乗る事になるのだが、相談の結果、兄が車で先導し、妹が寝台車に乗り 妹が乗ってきた車を、雄太が運転していく事にした。 妹の車には、雄太が運転し、妻が助手席でナビゲート。 私の車は、助手席にまり絵となった。 担当医と看護師に挨拶をしている内に、寝台車は出てしまい、あわてて 挨拶もそこそこに、私達も実家を目指した。
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