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最終話
僕は、2週間三河様を見てきた。
三河様というか、あいつは、
藤崎先輩の事を忘れて、ずっと楽しく過ごしてた。
藤崎先輩に忘れられるているのは辛いと思う。だけど、忘れていいと言うのは全然違う。しかも、三河様は藤崎先輩の恋人で、この事件の原因。
もうそんなの、忘れていいわけないでしょ!
あの人は、藤崎先輩が頑張って直そうとしている間、原因のあいつは呑気に遊んでた。
僕は許せないよ!
だけど、1番許せないのは僕自身。
霧笠さんの一言で僕は気づいた。ほんとに自分が情けない。
記憶を戻して欲しいなら、さっさと三河様のとこに行って警告でもなんでもしに行けば良かった。
でも僕は、藤崎先輩と一緒に居るのが,話すのが無くなるのが嫌で、心の底に隠してた。ほんとに情けない。
これじゃ、三河様と変わんないじゃん。藤崎先輩が頑張ってる中、自分を優先して....
僕は次の日、朝早く起きて病室に行った。
勿論先輩は寝ていたし、病室には誰もいなかった。
そんなしんみりとした病室に僕の声が響く。
「ここに来るのも、もう最後...」
初恋ももうこれで終わりにするから許してと、僕は藤崎先輩の額にキスをした。
「先輩大好きだったよ...じゃあ、行ってくるね」
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僕は、いつも通り登校した。確固たる決意と共に。
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藤崎先輩。今までごめんなさい。
そして、三河様。藤崎先輩を僕の分までしっかり幸せにしてね...
そう思いながら、僕は三河様の出ていったドアをずっと見ていた。
だけど、やっぱり目から流れる大粒の涙は、溢れだして止まらなかった。
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