第1章:夢原石

4/4
前へ
/10ページ
次へ
夢原石を額に当て(まぶた)を閉じるカミル。 こうする事で願い主が何を願ったのか 断片的ではあるが悟る事が出来る。 恋愛成就、健康祈願、商売繁盛… etc どれを神様に聞いて貰うか…その選別は 天使の主観による所も大きい。 「あっ…この石は?」 (にわとり)の卵サイズの大きさが並ぶ夢原石の中で 見落としてしまいそうな小指の爪程度の 小さなものがあった。 形、模様、色以外にも 見落としてはならないもの それが大きさだ。 夢原石は大きければ それだけ願いに込めた思いが強い場合もあるが 大抵は願い主の自己顕示欲が強いだけなのだ。 小さいサイズの夢原石の方が願い主が 誠実な人柄だったりする事だって多々ある。
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加