読者様アイディアより『特別な日常を』

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「どうせお前、あれだろ?なんか資料とか作るために徹夜したんだろ。それに俺も変態メガネを何とかしろって無理難題言ったし。」 そう言うと、チャラ男はへらりと笑って誤魔化そうとしている。 その態度についイラッとしてしまいそうで、俺は腰に手をおいて大きなため息をついてその感情を忘れようとする。 なんだろうな、この感情············心配ばっかさせる小学生の母親みたいな? そう自問自答していると、ムッとした顔の子犬会長が突然屈んで、俺の頭に顎をおいてガクガクと口を動かす。 ··················こっちにも小学生が。 なんか地味に痛いし。 ていうかそもそも屈むなよ!俺の背が低いみたいじゃねえか! お前の背が高すぎるだけなのに! 子犬会長がモゴモゴと口を動かして文句を言う。 「おい、俺を構え。俺が満足したら斑鳩の仕事を手伝ってやっても良い。」 上から目線にも程がある! 大体、こういう仕事は一人が遅れたら他の仕事も遅れるような事が多いだろ。 子犬会長だって他人事じゃない筈なのに。 そう言うと子犬会長はまた不機嫌そうに言った。 「斑鳩がしてる仕事は教師に押し付けられたのが殆どだ。生徒会は介入していない仕事、みたいな。あんだけ遊び回ってるくせに、変な所で真面目って言うか、お人好しって言うか。よくやるよな。」 「ちょっと、変な所でってなんだよ。あと今も遊んでるみたいな言い方やめてよ。誤解されちゃう。」 子犬会長にチャラ男が言い返したのを皮切りに他の奴等も会話に混ざる、というか、話を引っ掻き回し始める。 ····················。 なんでだろう。こいつらといると話がまるで進まない。
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