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それから俺は、まず喧しく会話する生徒会役員どもを引き離して物理的に絡まないようにし、チャラ男を部屋にあったソファに放り投げて力づくで寝かせた。
次に、変態メガネにつけられた手錠········はそのままにして、ギリギリ手で持てる位置に変態メガネが好きそうな難しそうな本を置いておく。
これは変態メガネに手錠をつけた張本人であるチャラ男が寝てしまったから仕方なくしたことで、別に俺は変態メガネが一生このままでも良いとか思ってない。
·················。
ほんとだぞ?
それから双子には庶民の遊び、ってやつを教えておいた。
俺にとってはただの手遊び歌や暇潰しの一人遊びのようなものだが、双子には受けたらしいから、まあもうなんでもいい。
書記の冬日は··········おおお!一人で書類整理を始めてる!!
なんて良くできた奴なんだっ·············!!
さて、と。
「今度はお前だ!子犬会長!!」
「いや、何バトル漫画みたいな良い感じの雰囲気出してんだよ。俺、ただ美景に構ってほしいって言っただけだぞ?」
「やかましい!ていうか何常識人ぶってんの?この状況の元凶はお前だからな?」
「あーあー聞こえないー!」
こいつ·······!
また子供じみた事言いやがって!!
そう思っていると、書類から顔をあげた冬日が落ちてきた髪を耳にかけながらポツリと言った。
「珍しい·······ね、会長が、誰かに·······甘える、の·········」
そう冬日が言ったとき、子犬会長は丁度座った状態で俺の腰を両手で引き寄せていて。
つまり、必然的に俺のお腹に顔を埋めるような状態で、それは冬日の台詞と完全に一致していて。
みるみる赤くなった子犬会長の顔からボンッと火が出た。
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