読者様アイディアより『特別な日常を』

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真っ赤になった会長が、慌てて俺から離れようとする。 それを俺は自分のお腹に子犬会長の頭を埋めさせる事で阻止した。 自分でも口角が上がっていくのがわかる。 俺は今、それはもうものすごく楽しそうな顔をしているんだろう。 俺はにんまりと笑い、わざとらしく子犬会長の頭を撫でながら言った。 「どうしたのかなぁ~那執クン?ママが恋しくなったのかなぁ~?」 それを聞いた双子と変態メガネが盛大に吹き出す。 そして子犬会長はさらに赤くなった。 ていうか大丈夫か?まじでゆでダコみたいになってるけど。 「どどどどど·······みみ、美景がああ」 「落ち着け!」 からかいすぎたか⁉ なんか会長が壊れたっぽいんだけど!! そう、わりと本気でまずいと思って周りに助けを求めるが、今俺の周りには誰も頼れるものがいない。 何故なら忙しい奴以外が全員爆笑してるから。 まじで使えない。 しかも自分から子犬会長を抱き締めてしまったから今さら何も無かったかのように手を離せない。 どうするよ、この後。 そう思っていると、ゆでダコ状態から脱したらしい子犬会長が、今度は目をきらきらさせながら、そしてさりげなく俺の背に腕をまわしながら言った。 「美景が俺の名前呼んだ!!!」 ················あ、そっち⁉ 俺が赤ちゃん言葉もどきを使ったことにはノータッチ⁉ せめてなんかコメントくれよ、逆に恥ずかしいんだけど!! そう思っても、子犬会長があまりに純粋な目で美景が、美景が、と繰り返すから調子が狂う。 そして俺は、その日の夕方まで子犬会長に抱きつかれ、その格好のまま名前呼びを強要されたのだった。 ···········は、恥ずかしかった·········· この話はこれでおしまいです。 この日から数ヶ月くらいは会長がすごいご機嫌そうだなあって思ってます。 できるだけ子犬感を出してかわいい系にしたつもりですが、どうだったでしょうか。 楽しんでもらえていたら何よりです。 この間ストーリーを見直していたら、名前まで出したのに雑な感じで登場回を終わらせてそのまま忘れていたキャラを見つけました。 なので次はそのキャラについて書こうと思っています。 次の次、になりますが、読みたい話があったらぜひ教えてください!
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