危機的状況

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ベッドで隣に寝ている尚也の横顔を飽きずに見つめていた。 やっぱり、尚也が好き。 「見違えたなぁ、梨沙、なんでそんなにキレイになったんだ?」 尚也が嬉しげにそう言って、わたしの頭をなでた。 「だから、尚也にフラれて痩せたからでしょう。それに早希がとってもいい化粧品をくれたの!」 「そうか、フラれたせいか。じゃあ、俺のしたことも、そんなに悪いことばかりじゃなかったな」 さっきより横柄な態度にカチンときたけれど、これがいつもの尚也だから。 「あ、忘れてた。 明日はお見合いの日だったわ」 「えっ!」 尚也が驚いて跳ね起きた。 取引先の川上さんは、本気でドクターのお見合い相手を探していたのだった。
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