キミが守る魔術

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「坂本様の仰る通りです、ですので取りあえず監視カメラの設置をするか、警官の方に巡回して貰うのがベストかと思われますが」 「周囲に波風立たないなら、どんなやり方でも構いませんよ。ただ塀に魔術を打ち込んだ犯人は見つけて貰いますけどね」  段取り通りに進めば今の様に問題なく、これから行う事を決めて取り進めるだけで仕事は消化されていく。しかし、何時もそう上手く行くとは言えないのが仕事でもある。 「では、その魔術を撃ち込まれた塀の場所を確認したいと思いますので、案内願えますか?」 「では妻に案内させますので、頼むね」  そう言うと、まるで始めからそこに居たかのような佇まいで、この家に入った時に居たスーツ姿の女性が立っていた。若干の驚きはあったものの、すぐさまその場所に案内された為、疑問よりも先に仕事のスイッチが入っていた。 「此方で御座います」 「コレは、本当に事件性が、、、、、、」  塀に打ち込まれた魔術は写真で見れば小さく見えたが、どうやら塀が大きすぎた為そう見えただけであった。そしてそのサイズと威力から、かなりの魔力で打ち込まれた事が解った。
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