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「魔術規定巡視法以前に!銃刀法違反ですよ!」
「そんな事言ってる余裕があるのね、でもね遊びじゃないのよ」
日本刀には刀身に黒い影がまとわりつく様に禍々し何かを纏わせながら、女性は突然日本刀を振り降ろすと、キミは当たっても居ないのに背中から突然血を噴き出た。
「痛っ、背中が!背中が痺れたように熱く痛い」
背中に回り込まれたわけでも近づかれたわけでも無かったが、女性が日本刀をただ素振りでもする様に袈裟切りに振り下ろした瞬間、キミは突然の痛みに倒れる事となった。
「魔術はね、こうやって使うのよ。一つ勉強になったわね、お嬢ちゃん」
女性はそう言うと血の付いた日本刀を振り、血を飛ばすとハンカチで拭きながら鞘では無く亜空間らしき場所に吸い込む様に日本刀を隠した。
「待って、さ、坂本さんに何する気なの!!」
背中御痛みで顔を歪ませ脂汗を掻いたままキミはそう叫ぶと、女性はニヤリと笑たまま”もう終わったわ”とだけ言い、何処かに歩いて行ってしまった。
柊さんが救急車と警察に連絡を入れてくれていた為、キミは一命を取り留める事となるが本人の意識は既になく、目が覚めたのはこの事件から三日後の事であった。
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