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「魔術規定巡視法でなくとも、一般の法律で侮辱罪にあたると思うんですが!!」
「だったら何だってんだ!コイツをとっととブッ殺して次はテメェ等だ!」
腕の模様は薄っすらと輝きを強めていく。魔術を放つ為に魔力を込めており事が見て取れた。もし発動されてしまえばサラリーマン風の男の方の命はないだろう。
ただ、おかしな事はその人質が全く抵抗しなかった事であった。この間に、駅員はたじろぎながらも警察を呼んで居る事が解り、何とか時間を稼がないといけないとキミは思った。
「おじさん!おじさんはどうなの!何で抵抗しないの!」
「、、、、、、、、良いんだよ。この人の会社を追い込んだのは確かに私、こんな事で彼の気が済むなら好きにすると良い」
全く抵抗する様子も見せず不自然に感じてはいたが、むしろ今はその方が良いのかも知れないとも思考を巡らせる。無理に言い合えば感情的になり、一瞬で説得の為の時間稼ぎの全てが台無しになってしまうかもしれない。
「おじさん殺して何になるの?その先には一生償うべき罪以外、何も無いのにどうしてそんな事するの!」
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