キミが守る魔術

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「あの!先生、ズローっていう組織らしき所の事聞いた事があるでしょうか」 「ズシロー?あそこのお寿司美味しいよな」  誰が回転寿司の話をした等と、ジョーに言えるはずもなくキミは病室のお見舞いの品を勝手に食べ尽くす、黄色い幸せを呼んでくれそうもないペンギンに再び聞いてみた。 「柊さんと一緒にスーツの女性と対峙してる時に、ズローも知らないのかって馬鹿にされたんです」 「うーむ、あんまり知ってる人も居ないと思うんだが。噂しか知らんぞ」  ズローは魔術を使う者でも、他の魔術使いと一線を画した集団らしい。悪魔崇拝者が多く、その所為か恩恵かは解らなかったが魔術の力が一般の魔術師の比では無いのだと言う。 「そんな危険な集団が、でも警察や魔術法務師は捕まえられるんですよね」 「それが、やはり情報が少ない事から捜査の方は、どちらもいま一つ何だよ」  ジョーはそう答えつつ”今回は大した怪我では無かったが、次接触した場合は戦闘になるかも知れない為、逃げる様に”との釘を刺されてしまった。
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