キミが守る魔術

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 家に帰る途中、さっき登録した柊に電話を掛けてみた。探偵事務所の裏は商店街になっている為、帰る前に商店街で買い物して帰る事がキミの日課なっていた。 「あ、もしもし?お電話いただきました鳥越ですが」 「あ、突然連絡いれさせていただきスミマセン。柊です、この間はお世話になりました」  声を聴くと確かに相手はあの柊であった。何事かと尋ねるとどうやらこの間の件で気になる事があるので直接話がしたいとの事だった。 「電話でも良いんですが出来れば直接会って話したいんです。勿論、鳥越さんの時間の都合で調整させて頂きますが、あと個人的にお話したいと言うのもありますので」  そうまで言われれば、取りあえず会うだけあっても良いかもと言う気にならないでもなかった。キミは少し電話口で考えた後、自分の都合のいい日を思いだしその場で伝える事にした。 「突然の電話だったのにありがとうございます。まぁ損する様な話では無いので安心してください」  そう言い、柊との通話が終わった。その頃には自宅に着いており、ワンルームマンションの角部屋はお洒落な外観とは裏腹に、部屋の中は残念な事にゴミ屋敷であった。
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